生命保険会社の総資産・人気ランキング
各種生命保険会社を判断する基準としてよく用いられるのはソルベンシー・マージン比率ですが、参考資料として2013年度の総資産をランキングにしてみました。総資産と経営状態とは必ずしも直結しないとはいえ、どの生保がどれくらいの規模で運営されているのかを知る機会にはなるかもしれません。
2013年度保険会社総資産
かんぽ生命 87兆円 / 日本生命 56兆円 / 明治安田生命 34兆円 / 第一生命 34兆円
住友生命 26兆円 / アフラック 10兆円 / ジブラルタ生命 10兆円 / メットライフ生命 9兆円
三井生命 7兆円 / 太陽生命 7兆円 / ソニー生命 6兆円 / アクサ生命 6兆円
富国生命 6兆円 / 朝日生命 5兆円 / 東京海上日動あんしん生命 5兆円
三井住友海上プライマリー生命 4兆円 / プルデンシャル生命 3.5兆円
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命 2兆円 / 三井住友海上あいおい生命 2兆円
マニュライフ生命 2兆円 / オリックス生命 0.7兆円(7000億円) / AIG富士生命 0.4兆円(3900億円)
楽天生命 0.02兆円(280億円) / ライフネット生命 0.02兆円(210億円)
チューリッヒ生命 0.02兆円(190億円)
一目でわかるのは、大手生保いわゆる漢字系生保の総資産の圧倒的多さです。
そしてアフラックやジブラルタ生命、メットライフ生命などの外資系。
ネット系/通販系などで人気があり、さらに保険ランキングでも上位に登場する優良保険を多く販売するオリックス生命やAIG富士生命は総資産では1兆円満たない規模となっていて、これだけを見ると安くて優良ではあるものの、なんとなく不安になる気持ちもあるかもしれません。
ただそれよりもさらに総資産が低いのが楽天生命やネット専業のライフネット生命などであり、想像以上に大手生保との資産差が大きいことがわかります。
この大手生保の牙城を崩していくのは並大抵のことでは難しいかもしれませんが、昔ながらの営業により保険加入し、今更保険の乗り替えもできないと考えている年配層の多さが、大手生保の強みであり、若い層を中心として大手生保よりもネット系生保など、実利をしっかり見据えて保険選びをする人たちが増えてきているようです。
保険選びには各種色々な情報をもとに選択していく必要がありますが、こうした情報も仕入れた上で正しい判断をしていきたいところです。
総資産から見る人気保険ランキング
毎年新しい保険が登場したり、その逆に今まであった保険がなくなったりと、その都度保険の人気ランキングは変動します。保険会社の総資産を踏まえながら、人気の保険を確認していこうと思います。
保険においては必要ない保険がなくなり、新しい保険が優良保険とは限らないという特徴があり、もちろん保険によって安心を手に入れたいと考えてる利用者側のおかれた状況によって、「優良」といえる保険も様々に変わります。
ただし、その中でも一般的に考えて条件が利用者寄り、つまり保険料はリーズナブルでありながらしっかりした保障があり、なおかつわかりやすいという条件を満たした保険はある程度決まってきます。
そんな中から、2016‐2017年の人気ランキングを考えていきます。
<定期保険>
まず、生命保険の基本の形である定期保険についてです。
実は保険市場の争いは、生命保険から医療保険やがん保険に移りつつありますが、それでもまだ生命保険に加入していないという人にとってはもちろん重要なジャンルと言えます。
基本的に解約返戻金がないかごく少ない定期保険ですが、安い保険料で大きな保障を得られるところが特徴です。
2016年においても引き続き人気を継続するであろう保険は、
やはりこの両者が人気ランキングの中心になるのではないでしょうか。
非喫煙優良体であれば非常に安い保険料を実現しているリスク細分型の定期保険であるスーパー割引定期保険と、そうしたリスク細分型をとらない保険として非常にコストパフォーマンスが高いオリックス生命の「Bridge(ブリッジ)」です。
定期保険の特徴はそのわかりやすさでもあり、比較するとしたらやはり保険料の安さが最大のポイントとなるため、ほかに格安の定期保険や画期的なシステムを備えた定期保険が登場しない限りは2016年2017年も定期保険市場では人気ランキングの上位を独占していくのではないでしょうか。
<終身保険>
定期保険同様、生命保険としてはメジャーな終身保険。解約返戻金があるので、考え方次第では定期保険よりもお得に感じられることも。ただし、返戻金がある分保険金を高く設定すると、保険料が高額になりがちで、十分な保障を得られないこともあります。定期保険とバランスよく併用していきたいところです。
ただ、返戻率が高い終身保険は人気も高く、その人気の要因としては学資保険代わりに活用されたり、貯蓄型として利用されたりもします。
その中で2016年も注目の終身保険は・・・
AIG富士生命:「E-終身」
ともに返戻率が高く、貯蓄用でも学資保険代わりにでも利用できます。個人で純粋に終身保険として活用することももちろんでき、その場合は保険金額を少なめに設定して保険料を下げ、主に葬式代として設定しておくのもいいかもしれません。
面白いところでは、ソニー生命の「バリアブルライフ」です。純粋に終身保険として考えるのであれば保険料は最低水準の安さです。さらに特徴としては変額型の終身保険という点であり、投資先を自ら選択して運用をすることができます。
もし運用がうまくいけばかなり大きなリターンが期待できます。そしてもし失敗しても、終身保険としての最低限の死亡保険金は確保できるという意味ではローリスクです。
十分利用価値がある、人気の終身保険といえます。
<医療保険>
生命保険と大きく違うのは、生命保険が主に残された家族のためのものであるのに対して、医療保険は保険契約者である自分自身のためにもなる、という点です。
人間いつまでも元気で働けるとは限らず、いつ病気になって働けなくなってしまうかもしれません。そんな万が一の可能性に対応できるのが医療保険であり、入院保障や手術保障、そして最近は一時金型の医療保険なども登場しています(※「医療ベスト・ゴールド」)
様々なタイプがあるので、保険について調べたことがない人にとっては難易度が高いジャンルとも言えますが、そもそもどういう保障がほしいのか、という点に絞って探していけば、優良な医療保険に出会えるのではないでしょうか。
その中で、2016年も上位にランクインするであろう医療保険はこちらです。
メットライフ生命:「Flexi(フレキシィ)」
様々なタイプがある医療保険において、もっともバランスがいいと思われるのがこの二つの医療保険ですが、何を重視したいのか、どういう保障がほしいのかをしっかり検討したうえで選択する必要があります。
例えばこんな医療保険もあります。
使わなかった保険料戻ってくるという画期的なシステムを備えた医療保険です。それぞれ、メリットデメリットがありますので、両方を理解した上で決めるようにしましょう。
<がん保険>
医療保険同様、なかなか選ぶのが難しいのがこのがん保険です。
がん保険の難しさは、その販売元の保険会社ごとに特徴があり、何を重視するのがもっとも正解なのかがわかりにくいという点にあります。
手術給付金、入院給付金、それとも診断給付金や通院給付金にこだわるべきなのか、やはり先進医療に対して強い方が有利なのか、上皮内がんに対する保障はどうなのか、などなど、どの分にこだわるべきなのかによって、選択肢が大きく変わるのです。
さらにがん保険の難しさを助長するのが、がんの治療自体が年々変わってきているという事実です。
たとえば、入院自体が短縮される傾向が強くなれば入院給付金は必要なくなります。むしろ、診断給付金を多くもらえるがん保険にしておいた方が今後お得です。
そうかと思えば、例えば10年後にはまったく新しい治療システムが確立されてしまっているかもしれません。そうすると、その時にはまたその状況に合わせたがん保険に変えた方がよりお得になる可能性だってあるのです。
長期的な視点に立つよりも、がん保険については短いスパンで考えてもいいのかもしれません。
アメリカンファミリー生命保険(アフラック):「新 生きるためのがん保険Days」
安定の人気を誇るがん保険は、AIG生命の「がんベスト・ゴールドα」とアフラックの「新 生きるためのがん保険days」です。
実はがん保険はほかにも様々なタイプのものがあり、非常にランキングがつけにくいジャンルでもあります。
ここで紹介している以外のがん保険としては、オリックス生命の「Believe」やチューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアム」、東京海上日動あんしん生命の「がん診断保険R」などなど、特徴豊かな各種がん保険があります。
それぞれ、ぜひ検討してみてもらいたいところです。
保険において総資産と人気はまったく関係ない
上記の総資産ランキングと人気保険をみれば一目瞭然ですが、総資産が大きい保険会社の保険が人気があるとは限りません。
むしろ反比例しているといってもいいくらいで、総資産が少ない保険会社の保険に人気は集中しています。
規模が小さいからこそ優良保険を取扱いしてしっかりした顧客基盤を築いていっているということかもしれません。
ケータイスマホ業界などもそうですが、大手の方が既に獲得している大きな自社顧客に対して極端な値引きや安売りはしない傾向にあります。
そもそも保険を選ぶにあたって何が最も大切なのか、しっかり見極めた上で選んでいかないと、大きな損をしてしまう可能性があります。総資産と人気、それぞれを見比べ、なおかつ本当に自分に必要な保険を選択するようにしましょう。