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生きている人から相続する、という間違い

   

「自分は祖父から、父よりも兄弟よりも一番気に入られていて、今度祖父が自分に財産を相続させてくれることに決まったんだ。祖父は自分に『早めに相続してもらいたい』って言っててね」

こんな話を、ある人がしている場面に遭遇したことがあります。仮にこの話をしていた人をAさんとします。

この話には、なんとなく違和感を覚えないでしょうか。意識せずに聞いていたら聞き逃してしまうかもしれませんが、ちょっと注意して聞けば違和感に気づくはずです。そのことにふと気づいたBさんが、上記の言葉を受けて質問しました。

「その言い方からすると、おじいさんはまだ元気なんだね」

Aさんは「もちろん」と答えました。

ここでAさんが間違っているのは、『相続』の概念です。民法では、『相続は、死亡によって開始する』と規定しており、被相続人が生きている状態であればそもそも相続は発生しません。

つまり上記のケースで正しく言葉を言い換えるなら、『相続』ではなく、『贈与』となります。元気で生きている祖父から財産をもらうという行為は、贈与にあたります。

そんな、言葉上の間違いに目くじらを立てなくても、と感じる人は考え方を改める必要があります。相続と贈与では意味が違い、そして何より税金が違うのです。

誰でも、誰かの財産をもらうとき、税金を支払いたいとは思わないはずです。しかし人から人への財産の移転の際には必ず税金がかかるため、これはルールとして仕方がありません。ただ、できる限り無駄に税金を払わない工夫はできるはずです。

相続と贈与の意味と税金の違いを認識していないと、思わぬ損をしてしまう可能性があります。上記のAさんのケースでも、何も知らずに祖父が元気なうちに財産をもらった場合、贈与税がかかり、場合によっては普通に相続するよりも税金が高くなる可能性もあります。(※ただし相続になった場合は法定相続人すべてに相続する権利が発生し、仮に遺言書などがあったとしても遺留分が支払われるのでどちらが得かは場合による)

贈与税は基本的に、相続税逃れを防ぐために控除額も少なく税率も高めに設定されていますが、こまめな「生前贈与」を行えば、税金を最低限に抑えながら財産を移転することもできます。

贈与と相続の違いを認識して、自分の置かれた状況に合わせてどういう方法がもっとも節税になるのか、検討しておきたいところです。

 

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